ただいま寄り道中

カチン・ミッチーナの備忘録

ビルマという“宗主国”?

Inventionとしての仏教

本日は学校のスポーツ大会の見学に行ってまいりました。

決して暑すぎる日ではなかったのですが、やはり長時間屋外にいると疲れますね。

さて、そんな中ちょっと興味深いものを見ることができました。


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スポーツ大会の会場のすぐ後ろに小学校があったのですが、本日は何やら特別な活動をしている模様。
お金のようなものが飾られたものを神輿のように担いで、学校の門から出てくる子供たち。


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写真を撮っていると、スポーツ大会に参加していた方の一人がこの行事について説明してくれました。

 

まずこれは仏教の行事でカチンにはなかった「Invention」(新たな文化、作りごと)であり、伝統的な行事ではないということ。
そして、カチン州の小学校の生徒はキリスト教徒が大半*1であって仏教徒ではない。
つまり、小学校で仏教的な行事を行うのは政府によるある種の「Colonialism」(植民地主義)だと述べていました。

 

植民地主義的なやり方

植民地主義という表現が当てはまるのかどうかはさておき、

カチンの少なくとも目の前にいるこの人にとっては、ビルマ政府のやり方は植民地主義的だとうつるのです。

 

つまり、ビルマがあたかも宗主国であり、その利益のためにカチンを支配においている。そして同化政策をとっている、と。例えば、教育の場でビルマ語をおしえて仏教行事に参加させていることなど。

 

こうした話しを聞くと、改めてカチン州の紛争が一朝一夕では終わらないと痛感せざるを得ません。

 

 心地よい日差しの中でスポーツを楽しむ姿は平和そのものなのにと思い、なんとも言えず複雑な気分になってしまいました。

 


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*1 ミャンマー政府の統計上は2014年のカチン州は仏教徒が半数以上となっている。しかし、とうのカチン人に聞くとそんなことは絶対ない!と返ってくる。正確なところはわからないが、政府の統計とカチン人の意識にはずれがあるということは間違いなさそう。
参考URL:UNION_2-C_religion_EN.pdf - Google ドライブ